英語が苦手なのは君のせいではない
2024.08.07
三鷹個別学習会では夏期講習真っ最中です。
受験生から中高一貫校の中一まで自分の現状に合わせて、みんな勉強を頑張っています。
そんな中、高1、高2生で英語が苦手で中学英語からやり直している生徒がけっこういます。
ここ数年で本当に多くなった相談内容が「英語ができない」です。
英検なんかは準二まで持ってはいるけど、高校入って英語で苦労しているという相談もあります。
題名通りですが、英語ができないのは生徒たちのせいではありません。
完全に教育カリキュラムのせいです。
高校に入って英語ができている人は大きく分けて二つのパターンです。
一つは本当に小さいときから英語に触れていて小学校から中学初期の段階で英検2級まで取れるところまでやった人。
もう一つは、中学の時点で教科書中心ではなく、塾などでしっかりと英文法を学んだ人です。
これ以外の人は、英語の理解ができていない人が本当に多いです。
中学校の成績はあまり関係ありません。
イチから説明します。
まず小学校で英語が教科化されました。
小学校5,6年生は英語を「習った」ことになっています。
でも実際の小学校の現場は、英語を教えるというよりは、歌を歌ったり、挨拶させたりと英語に楽しく慣れようということが中心です。
そして中学に入り、1年生の教科書はどうなっているかというと。
「小学校で英語習ったよね」という前提で作られております。
いきなり助動詞とBe動詞と一般動詞が混ざってでてきます。
正直難しいですよね。
ちゃんと教わってないんですから。
そして、さらに中学は文法をちゃんと教えません。
サラッと終わります。
テストはリスニングや長文が結構な割合で出ます。
なんとなくで解けてしまう人がいるでしょう。
このまま高校入試に突入します。
東京都の都立入試でいうと、ほとんど長文です。
文法問題はほぼ無し、英作文が少しあるくらい。
良いか悪いかは別として、ここまではとりあえず文法重視ではなく実用重視にしていきましょうといった教育改革の意思を感じます。
高校に入ります。
英語が2科目あります。
「論理表現」と「コミュニケーション英語」です。
コミュニケーション英語のほうは中学の延長線上のようなものでLesson1等お話が中心です。
問題なのは、論理表現はしっかり文法をやる教科ということです。
5文型に始まり、完了形、助動詞の応用、不定詞の応用、動名詞の応用などなど。
細かいこともテストで聞かれます。
ここで初めて気づきます。
「あれ、英語がわかってないかも」
コミュニケーション英語も総合的な英語力が必要で本文丸暗記なんて量からいっても到底できません。
この時点で、この二つの科目は自分に英語力がつくまで点数が上がっていかないといった状況になってしまいます。
この状態で模試を受けても、せいぜいいったとしても偏差値50くらいでしょう。
これが今の日本の英語教育です。
普通にやってたら、英語はできなくなります。
日常会話レベルをいくら使いこなしたからといって、アカデミックなものを読んだり書いたり聞いたりできるわけがないんです。
大学入試の英語はどんどんレベルが上がっています。
文系であれば、準1級も視野にいれなければなりません。
中高で必須の英文法なんて、ちゃんとやったら1年もかかりません。
文法を軽視しないで、早くやってしまってください。
そこから、使いまくればいいんです。
極論をいえば英語力に学年は関係ありません。
表現の仕方(文法)をさっさと覚えて、あとは運用しながら語彙をつけていけばいいのです。
英語で困っている人、たくさんいると思いますが、早めに手をうってください。