大学入学共通テスト リスニングについて
2019.12.18
大学入試改革の大きな2つの変化として挙げられていた大学入学共通テストの数学・国語の記述問題の導入と大学入試英語成績提供システムの運用は、様々な意見があり議論がなされていたようですが、結論としては、実施が見送られることとなりました。そのため、英語については大学入学共通テストの導入がこれまでと大きく変わる点になります。そこで、大学入学共通テストの英語(リスニング)について記します。
大学入学共通テストの英語は当初公表されていたものと変わらず、発音やアクセント、語句整序などを単独で問う出題はされず、リーディング100点・リスニング100点で実施されることが発表されました。これまで行われていた大学入試センター試験(リーディング200点・リスニング50点)とは配点が大きく変わります。このテストの配点をそのまま利用するか、配点を変更して利用するかは各大学によるところではありますが、例えば筑波大学はこれまでのセンター試験と同様リーディングとリスニングの配点の比率を4:1の160点:40点の合計200点に換算して利用することを発表しています。他に、北海道大学は各募集単位で傾斜率を乗じて利用するとしています。明治大学は学部によって配点が異なりますが、例えば商学部はリーディング120点リスニング80点の計200点となっています。このようにリーディングに重点を置いて用いる大学を志望校とする場合は、これまでのセンター試験を参考に勉強に取り組めばよいでしょう。しかし、大学入学共通テストの配点をそのまま利用する大学(まだ全大学が配点を公表しているわけではありませんが、例えば東洋大学はリーディング100点、リスニング100点の200点満点と公表しています。)を志望校とする場合はこれまで通りのリーディング重視の勉強では、共通テストを利用しての受験は難しくなることは明らかです。そこで、共通テストのリスニングについて考えてみましょう。
第2回プレテストと2019年度センター試験を比較
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第2回プレテスト |
2019年度センター試験 |
試験時間 |
30分 |
30分 |
配点 |
100 |
50 |
大問数 |
6 |
4 |
解答数 |
37 |
25 |
上記に挙げた表だけでも難化していることは明らかですが、試験時間は30分で変化していないにも関わらず配点は2倍、解答しなければならない問題数は12個も増加しています。具体的な内容に関してみていきましょう。センター試験では、ネイティブが発話者でしたが、プレテストでは、非ネイティブが発話者の問題がありました。またセンター試験では、3人の対話でしたが、プレテストでは4人の対話になり、音声が1回しか再生されない問題もありました。本番の共通テストでは1回再生か2回再生かは、まだ分かりませんがプレテストに倣って対策をするとなると1回再生でも対応できるようにしておく必要があります。
では、このリスニングに対応するためにはどのように学習を進めていけばよいのでしょうか。音声を聞き流していれば良いのか、音読を続けていれば良いのか、具体的なことに関しては後日、記してきます。