駒澤大学過去問題(全学部統一)分析 数学編
2018.09.26

駒澤大学数学入学試験の分析です。
大問は3問構成で、試験時間は60分です。
2018年の全学部統一入試問題を参照すると、下記のような形式で出題されていました。
大問1: 小問集合
(1) 三角比の大小関係
(2) 対数方程式
(3) 多面体の形
(4) 確率
大問2:整式の除法
大問3:関数と微分法
選択科目であるがゆえに、難易度は英語と比べると少し高く、単純な問題は多くないように思われます。問題数自体はそこまで多くありませんが、ひねりの利いた問題に悩まされると時間が足りなくなる、ということもあり得るでしょう。
◎問題構成の内容
〇大問1 (小問4問)
いずれも形式はスタンダードなものに見えますが少しひねりが加えてあり、見極めが甘いと悩まされることになるでしょう。
特に、(3)はオイラーの多面体公式という頻出ではない公式を利用する問題であり、それを知らないと解くのはかなり難しくなります(知らなくても解くことはできます)。また、(4)は袋から球を取り出すタイプの問題ですが、先に確率が提示された状態で中身を答えるという、典型問題ではあまり見ない問い方をしてきます。
慣れない形式で問題を出された時の対応力が問われるこの2問ですが、決して奇問ではないので落ち着いて解答したいところです。
〇大問2 (4問)
整式の除法に関する問題です。
全体的にこの大問は標準的な問題です。剰余の定理などを活用することで、比較的スムーズに筋道を立てることができるでしょう。
整数問題の知識などを活用すれば、手早く問題を解くことができます。
〇大問3 (3問)
関数と微分法についての問題です。
問題の誘導に従って解答していく、標準的な問題です。ただし、微分法や積分法にありがちな、少し煩雑な数値が解答に出てくる部分があり、計算ミスには特に注意が必要です。
◎対策
〇複数の分野の知識を組み合わせる練習を!
特に数学の入試問題に関して言うならば、分野別の演習だけでは入試問題に立ち向かうことは難しいことが多いです。
例えば、大問2は整式の除法だけでなく整数の性質を知っていた方が解きやすいです。
また、問題を見た際に、これはどの分野の問題なのかを判断する力も重要です。基本的な演習は分野別に解いても構いませんが、その上で総合的な問題に挑戦し、問題のジャンルを見極める練習も行いましょう。
〇回り道をしないように気を付けよう
問題で求められている要求を満たすことが重要なので、例えば大問1の(1)のような問題では、各々の値を求める必要はなく、大小関係だけを把握できれば十分です。
上記の問題だけでなく、所々に工夫することのできる場所があります。数学の力が十分にあり、計算などを高スピードでこなせる人は強引に解いても大丈夫とは思いますが、そうでない人は過去問を含めて様々な問題を見て、解法の近道を身につけましょう。
具体的に入試を受けるにはどの程度の点数をとればいいのか、また、自分の実力だとどのくらいの点数がとれるのか……などなど、詳しい情報や個人的な分析に関しましては、当教室までお問い合わせください。