中学生の定期テストは難しくなっています
2021.11.05
高校入試での内申点というのは、都立高校受験についてはもちろん、併願優遇の私立高校受験においても重要な要素です。
その内申にとても影響を及ぼすのが定期テストです。
平常点(授業態度、課題提出など)ももちろん影響しますが、それでもやはり定期テストの影響はまだまだ大きいと言わざるを得ないでしょう。
今の生徒たちの親御様が中学生だった時は、勉強ができる方だと試験時間の半分くらいで解ききってしまい、見直しが終わるとテストの裏に何か書いているといった様子ではなかったでしょうか。
現在、大学入試改革の影響を受け、思考力などを中学でも重要視していることもあるのですが、共通テストを意識してなのか、とにかく問題量が多く、特に英語や数学などはある程度学力がある生徒でも解ききれないテストとなっています。
学校ワークからはもちろん、それに加えて初めてみる問題が最後にあったりと、とても点数がとりづらくなっています。
中でも影響を受けやすい生徒は、読解力が弱い生徒、そして文章を読むのが遅い生徒です。
問題量が多いということは、問題文もその分多くなり、文を読むスピード自体の差がそのまま、時間内に解ききれる量の違いになり、点数の違いへと反映されてしまいます。
付け加えるとすれば定期テストだけのことでもなく、高校の入試問題もそういった傾向が強くなってきています。
今の生徒たちは読解力においてかなり差があります。
学校も含め自分の周りの環境自体がデジタルへと移行していて、文章に触れるということがとても少なくなっています。
こういう状況だと、特に自分の興味の範囲外のものに対しての知識がとても乏しくなって、急に理解力が下がるということがあります。
大学入試(センター試験、共通テスト)や高校入試の国語の小説で、最近多いのは昔の時代の話です。
戦争中であったり、戦後まもなくであったり、最近では「鬼滅の刃」が流行りましたので、大正時代という時代は少し若い世代の人たちも認識したかもしれませんが、そいういったことがなければ、昔の話になるとまったくピンとこないという生徒がとても多くなっています。
遠まわしになりましたが、読解力がテストに影響し、その読解力に影響を及ぼしているのは、文章に触れる機会とそして知識量です。
小さいときから英語をというのもわかりますが、国語を大事にしてほしいです。
それこそが学力の大きな土台となり、後の飛躍を生みます。
定期テストの点数が伸びないのはこういったところに原因があることを覚えていただけたら幸いです。