令和5年度 日大基礎学力到達度テスト9月 理系数学傾向の分析
2023.10.06
標準化点・逆転! 数学一口アドバイス
調布の塾 つつじヶ丘個別学習会高校生教室が日本大学の内部進学テスト(9月基礎学力到達度テスト)の理系数学の特徴と対策について解説します。
数学Ⅲを含む理系数学を受験科目として利用して日大への内部進学を目指す日大付属高校生が対象です。ぜひ参考にしてください。
2015(平成27)年度から2023(令和5)年度(今年度)までは、大問が8題出題され、1~8全てを解答する形式でした。
試験時間は70分で、全問マークシート方式です。
空所に入る数字を解答用紙にマークするものがメインです。今年度は2問だけ解答群から解答を選択する問題がありました。
1小問集合
数Ⅰから数Ⅲの複素数や曲線を範囲とした単問が8題。例年と大きな変化はなく、落ち着いて対応し、まず大問1は正解しておきたいところです。
2データの分析・整数
データから該当する箱ひげ図を選ぶ問題。
整数の性質から2題。1題は2数の最大公約数を求める問題。
もう1題は昨年同様不定方程式。
2は計算ミスをしないように丁寧に解き、正解したいところです。
3確率
さいころの目の出方の問題でした。『1回目に1個のさいころを…2回目…』と文章を読んでいるうちに混乱してしまうかもしれません。確率の問題で上手い解き方が分からない場合、テストでは数えて求めるのは最終手段です。1つ過不足が出るだけで答えは違います。事前にさまざまなパターンで解き方を練習しておきましょう。
4微分積分
3次関数の極値を求める問題と2次関数と接線で囲まれた面積を出す問題。
積分計算が少々大変だったかもしれません。落ち着いて解いて正解を目指しましょう。
5指数対数・三角関数
指数対数の問題は頻出の計算問題。必ず正解できるようにしましょう。
三角関数の範囲は合成に???となったかもしれません。合成さえできれば正解できる問題です。三角関数の2倍角や半角等の公式はしっかり確認しておきましょう。
6ベクトル
頻出の定番問題でした。必ず正解できるようにしましょう。
7数列
等差数列、等比数列、階差数列の漸化式の解法が定着していれば正解できる問題。群数列やシグマ計算も出題されますので注意して学習に取り組みましょう。
8極限
例年同様、図形と極限を絡めた問題でした。見た瞬間に『えっ』となり気持ちで負けそうになる見た目だったかもしれません。しかし、基本的なことを繰り返し練習していれば解ける問題。類題で対策しましょう。
様々な範囲から万遍なく出題されるため全範囲の学習はかかせません。しかし、難易度の高い問題集に手を出す必要はなく基本問題を繰り返し練習し、身につけていけば解ける問題です。学校の定期試験を使用して定理や公式を正確に覚えていきましょう。出遅れてしまっても焦りは禁物。数学は(1)の答えを利用して(2)(3)を解く場合が多くあります。千里の道も一歩より。1問ずつ確実に解ける問題を増やして行きましょう。