こんな格言があります、
一匹の魚を与えれば、人は一日を送れる。魚の取り方を教えれば、人は一生を生きれる。
私たちの指導理念はこの言葉に集約できます。
塾をサービス業と割り切る人もいます。確かにそのような側面を否定はしません。
しかし、理念や愛情のない教育は、子供を塾に依存させるだけの拝金主義に他なりません。
授業のたびに「一匹の魚を与えて」、付け焼刃の勉強をさせ、生徒を塾に依存させるのではなく、
生徒のため「魚の捕り方」、すなわち「勉強のやり方」をしっかりと身につけさせる。
塾を卒業しても、自分の力で学習を進めていけるように指導すること。
生徒が自ら未来を切り開いていくための、人生の土台作りを任されているという重い責任を自覚しながら、
生徒の後ろでそっと支えるのが、私たち教育に携わる者の役割であり使命であると考えています。
左の絵は、シンガポールの子供部屋に貼るために一般の商店で売られていたものです。この他、シンガポールでは様々な格言、知恵の言葉が家庭の中に根付いています。それらが、各家族の生き方の柱となって、子供たちは社会的なルールや倫理観を育みます。
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本当の意味で一人ひとりの生徒のためになる学習指導を行う塾であれ
勉強のやり方を教え、学習面での自立を促す塾であれ
付け焼刃の勉強ではなく、学力すなわち生徒の本当の実力を伸ばす塾であれ
指導技術の向上に努め、生徒により効率の良い学習指導が出来るよう努力せよ
独善を排し、生徒の立場気持になって判断し指導出来る客観心と包容力を持て
自分たちが何をやったかではなく、生徒がそれによって何を得たかを常に検証せよ
責任を回避せず、それを全うするために全ての知恵を動員せよ
理想主義に陥らず、生徒一人ひとりの力になれるよう結果主義・実務主義に徹せよ
私は、中堅の比較的良心的な個別指導専門の塾で、丸十三年間、子供達の学習指導に
真剣に取り組んできました。その間に『各教科の学習法・指導法、志望校に合格させ
る総合的学習指導法、そしてそれを実行する十人十色の生徒達に対応する指導法』な
ど様々なことを学び、身につけてきました。
そして、多くの大手の個別指導の塾や、一斉形式の塾に付属する個別指導の部門では、
社員研修と言えば営業に関する内容が大部分であることを知り、学習指導法を研修す
る場を与えてくれた前任の塾に対し改めて感謝をしています。
そんな塾であっても会社である以上多くのルールによって教室責任者は縛られています。
「もっと生徒達にしてあげたいことがあるのに、こうすればもっと伸ばせるのに。」学習指導の現場で何度も、そのような場面にでくわしたものです。それがここ、つつじヶ丘で個別指導専門の塾を立ち上げる大きな要因になりました。個別指導にたずさわるプロの職人として、個別指導を通して、生徒達により良い学習指導を実践していきたいと決意しております。
平成14年6月19日 つつじヶ丘個別学習会 塾長 杉原 誠
上記の文章は、当時13年間勤めていた個別指導専門塾を退社し、平成14年に当塾を立ち上げた際にチラシ書いたメッセージで、決意声明のようなものです。
そのときの期待と不安が交錯した緊張の日々をこれからも忘れぬために、また絶えず生徒のために懸命にがんばろうと心に決めた新鮮で力強い初心を決して忘れないために、この場にその文章を残しておこうと思います。
当塾の指導の根本は、生徒一人ひとりの学習における“本当の実力”すなわち学力をより効率的に上げること、そして「自分の力で学ぶ姿勢」と「学習法」を身につけていただくことにあります。
その結果として、志望校の合格が確実なものとなり、大幅な成績UPが約束されます。私は、23年間の学習指導の中で、付け焼刃の勉強ほど虚しく実りのないことを肌身で否応無く知り尽くしています。
揺るぎない堂々たる学力をつける以外、子供達、生徒達を大きく伸ばす方法はありません。少子化が進む中、学校の経営は行き詰まり、その打開策として、大学、高校、中学とも特殊な入試を様々な形で打ち出し、生徒確保に躍起になっています。
むろん塾として、生徒を希望の学校に進学させるためには、どのような労力も惜しみませんが、「学校に入りさえすればいい。」という時代はすでに終わっています。
バブルの後始末の中、外資が日本の社会に流入し、しかも、日本流の経営で失敗をした会社を「実力主義」「能力主義」によって見事に立て直しています。「ゆとり・・・」「学力低下・・・」等 文部科学省の思いつきとも思われる教育方針を、これまた無責任な評論家やマスコミが騒いでいる間に、日本の社会は急速に変化しています。
子供達が大人になる頃、日本はかつての「甘えの社会」から完全に「実力・能力主義の社会」へと変貌していることでしょう。
ところで、その『実力』とは、「直面する諸問題を解決し、障害を乗り越え、よりよい環境を作り上げ、社会的、人間的に成長していく能力」とはいえないでしょうか。そのような能力を求められる時代がすぐ目前にあるにも関わらず、果たして日本の子供達は、その能力を育む教育を受けているといえるでしょうか。
子供達は、今のこの価値観の曖昧な時代に育ち、そして、芯のない思いつきの教育を受けてきました。その結果が、「『キレやすい子供』の起こす重大犯罪」であり、「フリーター400万人」なのではないでしょうか。
当塾では、立派な人間を育てる、などという大それたことは考えてはおりません。生徒達に学習という限られた領域の中で、本当の実力をつけてもらいたい。そして、そのために費やした、日々のこつこつとした地道な努力に対し、自信を持っていただきたいのです。
地道な努力の結果得た学力と、それを成し遂げた揺るぎない達成感は、きっと彼等が新しい社会を生き抜き、充実した人生を送るための大きな力となると確信しています。
「開塾10周年にあたって」ですが、実は上記の文章もやはり、当塾設立時の平成14年に書いたものです。この「開塾10周年にあたって」の文章を書こうと筆を取る前に、過去の文章を振り返っていると、10年後の現在にも通用するだろう上記の文章を見つけたので再掲することに決めたのです。ようやく、社会全体が教育の現状を認識し、「ゆとり教育」から「脱ゆとり教育」への移行など政府も様々な改革を模索しているようです。
流行・風潮に流されず、「人間とは何か」「社会とは何か」「知識・学問とは何か」「人間はどのようにして物事を理解していくのか」、教育の本質を直視してさえいれば、今日のような迷走は無かったでしょう。私自身も謙虚に己自身と向き合いながら、子供たちによりよい学習指導ができるよう日々研鑽していく所存です。
平成24年2月25日(修正)つつじヶ丘個別学習会 塾長 杉原 誠