国語対策

すべての基礎は国語力から!

【目次】
国語教育の現状
国語力(読解力・文章力)の重要性
個別学習会の国語教育

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  • 【国語教育の現状】

人は言語(国語)を使って考え、意見を伝え合い、さまざまな知識、物、規則を創り、今日の繁栄を築きました。人の生活のすべては言語によって支えられています。学校教育は、現代を支えるそれらの知識を学ぶ場であり、知識は必然、言語(国語)によって習得されます。したがって、すべての勉強、学問の土台は国語力(読解力、文章力)にあり、思考力=国語力と考えても間違えありません。古今東西、文章力のない学者は学者とはされませんでした。日本の儒学者の基礎は漢文であり、西洋の大学では現代においても「説得力のある文章を書けること」が学部教育での最大の目標となっています。

しかしながら、日本においては漢文は廃れ、高度な学術は英語を用いるという環境もあり、日本語の厳密な文章構成法の研究・基準化が未発達な部分があります。そのため、大学教育を始め高等教育において、国語教育を十分に行えていないという現実があり、その問題意識も希薄であると言わざるを得ません。実際に、データによっても国語の重要性を軽視し、国語の授業時間を年々削り続けてきたことが分かります。その結果、2005年に実施された国際学習到達度調査において、前回(2000年)8位であった「読解力」が平均レベルの14位に低下し、「数学的応用力」は1位から6位になってしまいました。さらに、国語に限らず、1週間の授業外の学習時間も国際的平均値を下回っています。かつての教育大国の名は地に落ちてしまいました。これは「ゆとり教育」のつけであり、多様で合理的な思考力を身に着けることを目標にした教育改革において、本末転倒の結果であります。

さらに、近年ではデジタル技術の革新により、文字離れは子供のみならず、大人の読書量も年々減少していることが調査によって明らかになっています。メールやインターネットニュースを読み書きする機会は増えても、子供たちがいわゆる「良書」を読む機会が減っていることに不安を抱いています。くわえて、これから始まる英語教育改革によって、日本語(母国語)=「考えるための言語」の教育が悪影響を受け、結果的に日本人全体の思考力が弱まるのではないかと危惧しています。

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  • 【国語力(読解力・文章力)の重要性】

上記のような状況が明らかになるにつれ、ようやく国語の重要性が再認識されつつあります。しかし、相変わらず塾で習うものといえば、数学(算数)・英語・・とどうしても点数に表れやすい科目に集中しがちです(数学・英語の勉強法は英数はやさしい?をご覧ください)。ところが、いくら数学を教えても、あるいは英語を指導しても、ある程度は伸びますがやがてその子の限界がやってきます。それが、その子の国語力の限界、つまり思考力の限界に他なりません。例えば数学では、文章題で何を聞かれているのか分からない、聞かれていることを誤解する、読むのに時間がかかるなど、数学的な知識の習熟の前の段階で、点数に結びつかない場合が多くあります。さらに、教科書を自分で読めない、答え合わせの解説が読めない、言葉や記号に対する観察力が足りないなど、「学ぶ」段階でのハードルが高くなります。英語においては、日本語に訳しても単語の意味を知らない、文法において係り受けや接続詞の用法を知らない、文章読解の説明が通じない、などということはよくあります。

したがって、国語力の限界という壁に阻まれると、そこからは国語力を伸ばす以外その生徒の得点を上げることはできません。では、なぜ他塾では、最初から国語を希望する人以外、国語力の養成を保護者の皆さんに積極的に勧めないのでしょうか。理由は簡単です。国語力を伸ばす指導は非常に難しく、手間がかかるわりになかなか成果が現れにくいからです。つまり、まずは辞書をこまめに引く習慣を付けさせて語彙を増やし、字を丁寧に書くことも教える必要があります。基本的な文法と、文章を構成する重要単語の用法を押さえ、その上で、さまざまな文章を読みながら読解力・思考力の幅を広げ、良書を繰り返し読み込むことによって読解力・思考力の深さを鍛えます。さらに、文章力を付けるために、文章の構成方法を教え、自分の考えをまとめる力・自ら考える力を対話・議論によって身に着けさせます。これだけ手間を掛けないと、国語力はなかなか上がりません

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  • 【個別学習会の国語教育】

当塾では、英語、数学、はもちろんですが、国語の指導にもかなり力を入れています。なぜなら、繰り返しになりますが、国語ができない限り他の教科も伸びないからです。主述の見分けや、どの言葉が何にかかっているのかという修飾関係など小学校3年で習ったはずのことがまったく身についていない中学生、高校生も散見されます。英語を教えるとき「この句はどの言葉にかかってんの?」とたずねても「主語はなーに?」と質問しても「はっ?」という顔をする子が増えています。この状況を経験すれば、難しくいくら手がかかろうとも国語の指導を避けることはできません。このため、当「個別学習会」では国語の重要性を認識し、その指導にきわめて力を入れていることをご理解いただきたいと思います。

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