明解!これからの入試と学校推薦型選抜・総合型選抜
2024.01.25
① 大学受験の現状
大学受験はここ数年で大きくその様相を変え、私立大学のみならず国公立大学でも一般選抜に加えて学校推薦型選抜、総合型選抜を活用する大学が増えてきました。
2000年度は入学者数における一般選抜と学校推薦型・総合型選抜の割合は33.1%だったのに対して、2018年の調査では学校推薦型・総合型選抜の割合が45.2%となり、私立大学に限っては52.4%となっております。今後この数字はますます大きくなっていくと予想されます。
大学の入学者数、すなわち定員は増えることはない(どころか、首都圏では定員厳格化のあおりを受け、実質的に減少しております)ので、学校推薦型・総合型選抜での入学者が増えることは一般選抜での合格者が少なくなっていくことを意味します。
これからの大学受験(特に私立大学受験)は一般選抜だけでなく、学校推薦型・総合型選抜での入学も視野に入れた学習をしていく必要があるでしょう。
② 学校推薦型・総合型選抜の内容と対策
大学によって形式は様々ですが、大まかに紹介すると以下の対策が必要となります。
⑴ 学校推薦型選抜
学校の成績(必須)、志望理由書、事前課題(小論文など)、当日課題(面接・ディベート)など
⑵ 総合型選抜
志望理由書、オープンキャンパスへの参加、小論文、学科試験、面接対策など
では、学校推薦型・総合型選抜への対策はどのようにしていくべきでしょうか。
- 1. 学校の成績をきちんととる
- 2. 一般選抜対策も怠らない
- 3. 小論文対策をする
- 4. 面接対策をする
1.について
学校の成績をきちんと取っておけば、指定校推薦で受験することが可能です。他の入試形態に比べて学校内での選抜を勝ち取ったら合格率は非常に高いので、自らが希望する大学の学部学科への推薦を在籍する高校が持っているのであれば、積極的に狙いましょう。
自己推薦入試や総合型選抜でも成績を出願の要件にしていたり、提出があったりする大学があります。
指定校推薦で必要となる成績は高校1年生の1学期から3年生の1学期までですので、高校入学後の早い時期からの頑張りが必要になってきます。
2.について
学校推薦型・総合型は一昔前の「早く合格が決まる一般入試より簡単な試験」ではありません。
学校推薦型選抜においては、学内で推薦を獲得した後(8月以降)に事前課題や面接の対策、総合型選抜でも志望理由書の作成や小論文・課題の対策をしていく必要があります。「学科試験を受けずにフリーパス」ではなく、その大学に見合う人材であることをアピールすることができるように入念に準備しなければなりません。
加えて、スケジュール上の都合もあります。
学校推薦型選抜(指定校)は出願が11月1日以降に始まり、合否は12月に発表されます。
また、総合型選抜は出願が9月1日以降に始まり、合否は11月以降に発表されます。
その結果次第で当然望み通りにいかないことも考えられます。結果が分かってから一般選抜に切り替えるとしても、入試本番まで2~3ヶ月弱と、残り僅かです。受験勉強0からスタートでは間に合わない可能性が非常に高いです。あらゆる可能性に備えて一般対策も並行していくことが重要です。
3.について
小論文は国語の学力を総合的に問われる入試形態です。語いや志望する学部学科での専門的な知識、自分の考えを文章に表現する力が必要です。普段新聞や本を読んでいて目にするような言葉を正しい意味で使いつつ、相手を納得させる文章を書くために訓練しましょう。
4.について
面接は学校推薦型・総合型選抜において必須となります。志望理由、高校生活で達成したこと、大学での学びといった典型的なものや、学部学科に特有の質問が予想されます。予め聞かれそうなことを想定し準備したり、その場で考えたことを相手に伝わるようにまとめて話す訓練をしたりすることが必要です。
【まとめ】
一般選抜ももちろんそうですが、学校推薦型・総合型選抜はいっそう早くからの対策が必要です。行きたい学校あるいは学部学科を決め、進路に合わせた面接や小論文対策(国語の学力強化を含む)、学校のテスト対策を継続していかなければならないからです。特に学校の成績は後から取り返すことが非常に困難です。志望する大学が決まっている場合は、早めに対策を始めることを強くおすすめします。
進路や受験対策に関して分からない点があったら、どんなことでもつつじヶ丘個別学習会高校生教室までお尋ねください。
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