模試の重要度の低さについて
2022.03.14
受験が落ち着いてきまして、今年も例年通りE判定からの複数合格が出てます。
当塾だと合格体験記でもよくE判定しかという表現などよくありますが、あらためて模試について話をしたいと思います。
模擬試験というものは、大きく分けて2種類あります。
それがマーク式模試と記述式模試です。
マーク式模試は以前はセンター試験のための模試で、今は共通テスト用の模試となりました。
共通テストのためのマーク模試が特に重要度が低く、私は国公立受験生以外の塾生にはまったく気にするなと言っています。
唯一気にしてもいいとしたら、各大学の判定ではなく、その裏面に書いてある各科目各単元ごとの全国平均と自分の点数だけです。
そこは受験生がどれだけ解けていて、自分が解けたのかどうかがわかりますので、みんなができていて自分ができていないものがあるとしたら、気にする価値は少しあります。
ただし、正直なところセンター試験の模試は私大専願の受験生でもある程度参考になった部分があったのですが、今年の共通テストも物議を醸しているように、求めている能力が私大受験と全然違うものになっています。
共通テストについては言いたいことはたくさんありますが、ここでは主旨がズレますのでやめておきます。
ということで、私大のために勉強している生徒が共通テストのために作られたテストで何点とろうとも、関連が少なくなってしまったので気にする必要がありません。
そして次の年度でおそらく予想されることは、ただただ難しい模試が各予備校で作られるだろうということです。
共通テストが難しくなると誰しもが予想していましたが、大手予備校の予想のはるか斜め上をいく難化でしたので、今年の模試づくりも大変だということは簡単に想像できます。
これに受験生は振り回されますので、塾としてはきっちりと気にするなと伝えなくてはなりません。
実際E判定だろうと、いくらでも受かります。
もちろん逆もあり、A判定で油断すれば落ちることもあります。
次に記述模試ですが、まずもともと記述模試は難しいです。
各科目記述で答える内容が多くでます。
でも一つだけ考えてほしいのが、自分が受ける大学にどれだけ記述問題があるのかということです。
私立大学の過去問を見ていただければすぐわかりますが、マーク式だけの大学もたくさんありますし、記述があったとしても割合は多くの大学で少ないです。
早稲田の文学部の1行英作文や、明治学院の英文のエッセーなどは記述にあたりますが、これはその問題に対して対策をすることが効果的であって、記述模試ができているから大丈夫だとはなりません。
結局自分が行きたい大学の対応力が、その大学への合格率を上げるのであって、特定の大学を意識して作った〇〇大学模試や〇〇オープンでない限り、やはり模試のできが自分の合格とは関係が薄いと思います。
これらの最たる例が今年の北里大学医学部に合格した生徒の合格体験記に私が添えたもので少し言及しました私立医学部受験だと思います。
私立医学部は各大学科目と難易度の差に大きくバラつきがあります。
たとえば普通の私立大学であれば、早稲田なら各科目早稲田のレベルです。明治だったら明治のレベルです。この科目は日東駒専くらいのレベルだななんてことはありません。
しかし、私立医学部では「この大学は英語は難しいけど、数学は基本典型問題ばかりでスピードがあれば解けてしまい、化学は基本レベルの暗記でいいけど、生物はけっこう深いところまで問われる」といったように4科目の科目の難易度が違います。
各私立医学部の偏差値は65以上とだいたいのところに載っていますが、65あれば受かるかといえばそうではなくて、その大学で人と差をつけれるものがあるのか、苦手な科目の難易度はどれくらいかなどが自分の合格に大きく影響します。
以上が私の模試と大学合格の関連性に対して思っていることです。
もちろんこれが全てではありませんので、ご参考までに。
最後に、勉強において「自分の学校のためのアウトプット」を一番重要視してください。
これが一番自分の志望校に対して重要であり、ここから自分の勉強が決まります。
私たち個別学習会が個別だからこそできる最大の強みがここにあります。
三鷹個別学習会 前山 大