英検との付き合い方
2019.03.06
入試改革が注目されている中、近年は英語外部検定を利用した入試も広がってきています。
そして、各国公立大学や有名私大も、そういった改革で採用されようとしている英語外部試験に対してのスタンスを表明しています。
ここではその英語外部試験採用への是非については論じません。
今回はその外部試験の中でもおそらく多くの人がチャレンジしている、もしくはチャレンジすることになるであろう英検にフォーカスしたいと思います。
まずこれからは英検の各級の取得はもちろんなのですが、CEFR(セファール)という点数化されたスコアも重要になります。
これはTOEICなどのもとからスコアで出てくるものと相対化して比べられるようにしたスコアになります。
具体的に言うと、英検2級にぎりぎりで受かった人と2級に余裕で受かった人を同じ扱いにするのは、学力判定という意味で問題があるので、数値化する必要があります。
私が今まで中学生から高校生まで関わってきて、英検の相談を受けた場合に言ってきたことは基本的に「英語の勉強を進めていった延長線上で各級に余裕をもって受かりましょう」ということです。
この考えには、英検の合格基準の低さが関係しています。英検は正直1次試験の合格基準が高くありません。実際6割ちょっとで合格ラインまで届いてしまいます。
ですから、英語の力がついていないのに受かってしまったなんてことはよくあることです。
これではあとで2級などの高い級に挑もうと思った時、積み重ねてきた英語の力というものが足りないことに気づくことになる可能性があります。
英語は積み重ねです。
これが非常に大事になります。
準2は今では中学生でとるように、指導されています。
ですが、次の2級は高校生の基礎的英語力が無い限り受かりません。
ここに大きな壁があります。
さらにいうと2級と準1級でも大きな壁があります。
ただ2級と準1級の壁は語彙力の壁とはっきりしています。
5級、4級、3級、準2となんとなく取れてしまったという人でも、まずは2級でつまづきます。
単語力、文章読解力、リスニング力どれをとっても、レベルが一気に上がります。
2級以上をとっていかないと多くの場合大学受験では意味がないので、ここを乗り越える力が英検のためには必要な力になります。
ですので、準2を取った後は、その勢いで2級と行くのではなく、しっかり準2までの必要な力がちゃんと付いているか確認し、それから2級に必要な単語、熟語を覚え、英文読解に必要な精読を行い、英語力の底上げをしましょう。
あらためて、一番大事なことは自分にはどれくらいのスコアが必要かをしっかりと見定め、級を取ることを第一に考えるより、そのスコアが取れる、英語力をつけることを優先しましょうということです。
2級以上は過去問を数回解いたら受かるという簡単なものではないです。
ちゃんと計画性をもってチャレンジしましょう。
三鷹個別学習会 室長 前山